2020.12.07
防獣・獣害対策
イノシシ対策に有効な木酢液の活用方法について【徹底解説】
更新日:2023/03/27
みなさん、こんにちは。
久野商事の久野でございます。
近年、森林伐採などの影響により、山間部に生息するイノシシが住宅街などに徘徊するようになり、田畑を荒らすなどの被害が増えています。
現状、イノシシの獣害対策では、電気柵やフェンスを設置するのが一般的ですが、より手軽に対策できるため、木酢液を活用した方法が注目を集めています。
そこで、今回は木酢液を利用したイノシシ対策について説明していきます。
目次
木酢液について
まずはじめに、木酢液について説明します。
木酢液の特徴について
木酢液は木炭などを燃やしたときに発生する水蒸気や煙を冷やして液体にしたもので、アセト酢酸、メタノール、ピロール、クレオソートなど様々な成分が含まれており、有害な物質が含まれているものもあります。
木酢液には殺菌効果や防虫効果があり、有機肥料としても利用されていますが、煙のような臭いがするため、火を嫌う動物に対して忌避効果があるといわれています。
木酢液は様々なメーカーから販売されていますが、イノシシ対策で利用する場合は、「忌避一番」や「金太郎忌避王」など獣害対策用に作られた木酢液がおすすめとなります。
木酢液の活用方法について
次に、木酢液を活用したイノシシ対策について説明します。
イノシシ対策における木酢液の活用方法は主に3つあります。
①布に染み込ませる
まず、布に染み込ませる方法になります。
イノシシは地面に鼻を入れる習性があるため、地面に置くことで、木酢液の臭いを嗅がせやすくなります。
一方で、直射日光が当たる場所だと乾燥してしまったり、雨で木酢液が流されてしまうというデメリットもあります。
②木に吊るす
次に、木に吊るす方法になります。
木酢液を入れた容器を木に吊るすことで、広範囲に臭いを広げることができます。
イノシシだけでなく、鹿や熊など大型の獣害も一緒に対策したい場合におすすめとなります。
一方で、吊るす位置が高すぎるとイノシシへの効果が薄くなり、低すぎると他の害獣への効果が薄くなったりと、調整が難しい方法でもあります。
③地面に埋める
最後に、地面に埋める方法になります。
先述したように、イノシシは餌を探す際に、地面に鼻を入れる習性があるため、木酢液をペットボトルに入れて、頭を数cm程出して、イノシシの鼻の位置と合わせることで、木酢液の効果をより高めることができます。
設置する際は、3m~5m間隔で地面に埋めることをおすすめします。
木酢液によるイノシシ対策のメリットとデメリットについて
次に、木酢液によるイノシシ対策のメリットとデメリットについて説明します。
メリット
①環境に優しい
木酢液は天然由来の液体なため、環境に優しいといわれています。
しかし、木酢液を作る過程で、十分にろ過がされていない製品は有害となる可能性があるため、木酢液を利用する際は必ずろ過されている製品を選ぶことをおすすめします。
②他の動物にも有効
木酢液はイノシシだけでなく、鹿などの大きな害獣からウサギやネズミなどの小動物など幅広い動物に忌避効果があります。
③害虫対策
木酢液は植物に散布することで、害獣だけでなく、虫などにも効果があります。
デメリット
①匂いが強い
木酢液は匂いが強く、散布する量によっては人間でも忌避したくなる程になります。
そのため、木酢液を散布する際は、しっかりと希釈をおこない、濃度や量を調整して、周辺に配慮しましょう。
②匂いに慣れてしまう
木酢液の匂いは強力ですが、何度も嗅いでいるうちに慣れてしまうことがあります。
③水に流されてしまう
木酢液を散布した場合、雨が降ると木酢液が流されてしまい、効果がなくなります。
散布して利用する場合は、定期的に散布することをおすすめします。
まとめ
今回は木酢液を利用したイノシシ対策について説明しました。
木酢液はイノシシ対策に効果的ですが、雨で流されてしまったり、匂いに慣れてしまったイノシシが侵入してくることがあります。
そのため、視覚的な観点からメッシュフェンスが有効だと私は考えています。
メッシュフェンスは強度が高く、イノシシの突進なども防ぐことができ、獣害対策だけでなく、近年増えている農作物の盗難対策にもなります。
尚、久野商事では獣害対策用のフェンスの販売から施工まで一貫しておこなっています。
獣害対策でお困りの際は、ぜひお問い合わせください。