みなさんこんにちは。久野商事のブログをお読みいただき、ありがとうございます。

今回は太陽光発電で利用する「接続箱」についてです。

接続箱とはその名の通り、接続するための機器です。
では具体的に”何を”接続するための機器なのか、説明していきたいと思います。

接続箱とは？ どんな役割があるのか

接続箱は簡単に言うと「太陽電池モジュールとパワーコンディショナーを接続する機器」です。
まず太陽光発電で電気が発生する仕組みですが、太陽光発電所に設置している太陽光パネルに太陽の光を当てる事で「光電効果」により”電力”が発生します。
「光電効果」により発生した電力は太陽電池モジュールに接続した配線を通して、パワーコンディショナーに送るのですが、一つの発電所にはたくさんの太陽光モジュールを使用する為、その分配線が多くなっていきます。
これらの配線を直列でひとまとめにしてしまうと電圧降下によりせっかく発電した電力が低下してしまいます。
そこでストリング(複数の太陽電池モジュールが一つにまとまっている状態の事)毎に線をまとめて、パワーコンディショナーに接続するために接続箱に一度まとめます。
接続箱でまとめられた電力は、パワーコンディショナーに送られることで交流に変換され、売電や蓄電池に回されます。

また、接続箱はただ配線をまとめるだけでなく様々な機能が備わっています。

開閉器

太陽電池モジュールで発電した電力は、接続箱内のこの装置に接続されます。
開閉器はブレーカーのようにON/OFFの機能が備わっており、主に電気の流れをチェックしたり、メンテナンスで利用します。

避雷素子

避雷素子は落雷による機器故障を防止ためのものです。

接続箱の種類

接続箱には主に屋外用と屋内用があります。

接続箱は基本的に屋外に設置するものでほとんどの場合、屋外用が利用されます。
屋外用は雨ざらしとなるため、基本的に防水機能を備えており、やや値段が高いです。
当然ですが、野立ての太陽光発電所の場合は屋外の為、屋外用の接続箱を利用します。

家庭で太陽光発電を行う場合は屋外用と屋内用で選択することが可能ですが、
屋内用の場合は太陽電池モジュールからたくさんの配線を屋内へ通さなくてはいけないため、外壁に大きな穴を開けなければならないというデメリットがあります。

また、メーカーによっては産業用と家庭用として販売されているケースもあります。
作業用の場合、直列に繋げられる太陽光パネルの数や開閉器の数が多いのが特徴です。

接続箱の選び方

接続箱を選ぶ上で注意しなければならないポイントがあります。
そこで接続箱を選ぶ際の注意点をいくつか説明したいと思います。

最大入力電圧V

最大入力電圧Vが高い接続箱ほど１つの回線にたくさんの太陽電池モジュールを繋げることができます。
最大入力電圧Vが高い接続箱は費用が高くなるというデメリットがありますが、配線を綺麗にまとめる事で、電気エネルギーのエネルギーロスを減らすことができるというメリットがあります。
特に産業用の太陽光発電システムの導入を検討される方は、規模によっては接続箱とパワーコンディショナーが一体となった集中型パワーコンディショナーが必要となることもあるので、太陽電池パネルの設置予定数や配列、配線計画や設置場所などの検討は入念に行うことをおすすめします。

施工性

太陽光発電所の規模が大きくなればなるほど接続箱が多く必要となります。
そのため、施工性は重要なポイントの1つと言えます。

環境耐性

接続箱は基本的に雨ざらしの状態です。
雨や雪などによって錆びないか、温度が上がっても火災が発生しないかを見極める必要があります。

まとめ

今回は太陽光発電に必要な「接続箱」について説明させて頂きました。
太陽光発電というと太陽光モジュールに目が行きがちですが、関連する設備も非常に重要です。
太陽光発電をこれから始められる方はぜひ細かな設備にも目を向けて太陽光発電を始めて頂ければと思います。

最後に

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