2022.11.29
お役立ちコラム 太陽光
2023年度(令和5年度)の太陽光売電価格について徹底解説
みなさん、こんにちは。
久野商事の久野でございます。
近年、電気代の高騰や将来への不安から太陽光発電を始める方が増えています。
特に太陽光発電所を購入される方や屋根に太陽光発電設備を設置して、余った電力を電力会社へ売却することで売電収入を得る投資をされる方などいらっしゃるのではないでしょうか。
その中で買取価格は下落傾向にあり、2020年には低圧案件の全量売電がなくなりました。
現在は全量売電をおこなう場合は、セカンダリー物件(中古太陽光発電所)を購入する方法と全量売電が可能な高圧(50kW〜250kW)案件を購入する方法しかありません。
今回は来年2023年度(令和5年度)の売電価格がどのようになるのか。さらに、卒FIT後はどのように対応すればいいのか。
この記事では詳細を説明させていただきます。
目次
FIT(固定買取価格)制度とは?
まずはじめにFIT制度について説明します。
FIT制度とは2017年7月に経済産業省が開始した「再生可能エネルギーの固定買取制度」のことを指します。
みなさんの中では『FIT』というと太陽光発電を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
実際は風力発電や水力発電などの再生可能エネルギーが対象となります。
また、FIT制度は市場により上下する電力買取価格を国が固定化して、電力会社に固定の価格で買い取って貰える制度となります。
そのため、株やFX投資と比べて、安定した収入を得ることができます。
太陽光発電の売電価格推移
では、実際にいくらで売電できるのか、太陽光の売電売電価格の推移は以下になります。
年度/規模 | 10kW未満 | 10kW以上50kW未満 |
2012年度 | 42円 | 40円 |
2013年度 | 38円 | 36円 |
2014年度 | 32円 | 37円 |
2015年度 | 33円 | 35円 |
2016年度 | 31円 | 24円 |
2017年度 | 28円 | 21円 |
2018年度 | 26円 | 18円 |
2019年度 | 24円 | 14円 |
2020年度 | 21円 | 12円 |
2021年度 | 19円 | 12円 |
2022年度 | 17円 | 11円 |
2023年度 | 16円 | 10円 |
毎年数円程度下がっている状況になります。
特に来年の2023年(令和5年度)には10kW未満の場合は16円、10kW以上50kW未満の場合は10円と数年以内にどちらも10円を切ることが予想されており、買取価格は下がっています。
そのため、全量売電から余剰売電または自家消費に回す方も増えてきています。
特に今年度は各自治体より自家消費に限る補助金などが増えてきており、自家消費への切替が推進されています。
売電価格が減少し続けている理由
ではなぜ、売電価格が減少し続けているのでしょうか。
背景としてFIT制度が始まった当初は太陽光発電の市場が形成されてませんでした。
また、太陽光パネルやパワーコンディショナーといった部材の価格も高額だったため、売電価格が高く設定されていました。
しかし、近年では技術革新とコスト削減により、部材の価格が大きく下がってきています。
固定買取価格は太陽光発電所の設置費用を目安に設定されています。
そのため、部材の価格が下がった影響で太陽光発電所の設置費用も大きく下がりました。
結果として、固定買取価格も下がっていきました。
卒FIT後の売電方法
次に卒FIT後も売電する方法について説明します。
継続売電
固定買取期間終了後も同じ電力会社に継続して売電することが可能になります。
ただし、FITは終了しているため、電力会社の設定価格での買取となります。
電力会社によって買取価格は変わりますが、電力会社の買取価格はFITよりも安く、6円〜10円程となります。
他社へ売電
固定買取期間終了後、新電力会社など電力を買い取っている企業を探して契約することで、売電を再開することができます。
買取価格が高い電力会社を自身で探し売電することをおすすめします。
低圧太陽光発電所で全量売電する方法
ここからは低圧太陽光発電所で全量売電する方法について説明します。
2020年より低圧案件の全量売電がFITの対象から外れています。
そのため、ソーラーシェアリングを除いて現在は全量売電することができません。
低圧案件で全量売電をおこないたい場合はセカンダリー物件をおすすめします。
セカンダリー物件は中古の太陽光発電所のことでFIT20円やFIT30円などの物件が売りに出されていることもあります。
セカンダリー物件についてはコチラで詳しく説明しておりますので、ぜひご覧ください。
まとめ
今回は太陽光発電の売電について説明させていただきました。
低圧の全量売電終了や売電価格の低下は影響が大きいかと思います。
その中でもセカンダリー物件を活用することでまだまだ売電収入を得ることができます。
久野商事ではセカンダリー物件のご紹介や太陽光パネルやパワコンや周辺に設置するフェンスや防草シートといった太陽光発電に関わる様々な部材を取り扱っております。
また、設置工事も対応可能でございます。
是非、ご興味ある方はお気軽にお問い合わせください。