2021.07.15
太陽光
傾斜地での太陽光発電所の雨水対策について徹底解説!
皆さん、こんにちは。いつも久野商事をご利用頂き誠にありがとうございます。
ここ最近、突然な暴風雨や熱海の土砂崩れなどで雨水対策について敏感になっている業者様も多いのではないでしょうか。
そこで今回は太陽光発電の傾斜地での雨水対策について詳しく解説したいと思います。
目次
雨水対策の重要性
太陽光発電所の施工において、傾斜のある土地に設置する場合は排水処理の対策が必要不可欠となってきます。
傾斜地にある太陽光発電所の場合、林などを切り崩したりして、とても大掛かりな造成をしたケースが多くあります。
雨水は高地から低地の方に流れて行き、本来であれば草木が繁茂しているため根を含めた土が保水力を保ってくれるので一定の雨であれば、吸収され地表の土が大きく崩れる事はそうそうありません。
しかし、太陽光発電所を設置した場所には草木が生えていないことが多く、傾斜地を下る際に水の道を作って下に流れていきます。酷い場合は大きな水路のような道ができてしまうことがあります。
また雨水がパネルや架台を伝って軒下に落ちていくため、同じ場所が深く削り取られていきます。
本来であれば草木が雨水を吸収しますし、人の手が加わっていない森林はねはりが良いため、土壌を支えてくれます。
しかし、造成を行ったことで雨水を吸収する草木がなくなったことにより、土壌浸食(土壌が流れてしまう現象)が発生してしまいます。
土壌浸食が発生すると、流れた土が近隣の私有地や道路に流れてしまい苦情に繋がったり、架台を支える土が流されることにより、大きな土砂崩れが発生する可能性もあります。
太陽光発電は長期間運用することが前提なため、しっかりと対策をしていく必要があります。
対応を怠るとどのようなことが起こるのか、実例を見て行きたいと思います。
土壌浸食の実例
- 運用から4年で土壌浸食により基礎の下の土壌が完全に流れてしまった例
- 土壌浸食が進み太陽光発電所内が川のようになってしまった例
- 土壌浸食により土砂崩れが発生してしまった例
雨水処理と土壌浸食の対策方法
事例を見ることで雨水対策の重要性が分かっていただけたのではないでしょうか。
では、雨水対策にはどのような対策方法があるのかを説明していきます。
雨樋を付ける
パネルに落ちた雨水はパネルから架台を伝って地面に落ちていきます。
そのため、パネルの下に雨樋を設置する事で、そのまま地面に落ちることを防ぐ事が出来ます。
雨樋に流れた水は近くのため池や排水口などに流していきます。
雨樋は水の流れを作れるため、とても便利でホームセンターなどで簡単に購入・設置が可能です。
しかし、メガソーラーなど大きな土地では大量の雨樋が必要であり、横殴りの雨や一度に大量の雨が降った際に、雨水があふれてしまう事があるため、注意が必要です。
土嚢や石材を設置する
土壌浸食が発生しうる場所に予め土嚢や石材を積み上げていくことで土壌浸食を防ぐ事が出来ます。
また、万が一土壌浸食が発生してしまった場合はその場所に積み上げることで、再度土壌浸食が発生してもその場所に堆積していくため、それ以上の被害が出ない様に防ぐ事も可能です。
ただし、流れてくる土砂が多すぎると決壊してしまう可能性があるため、定期的に確認することをおすすめします。
グラントカバーや植生土嚢を使用する
グラントカバーとは花壇や庭などで土が見えている部分を埋めるために植える植物の事を指します。
グラントカバーを行うことで、造成により保水力がなくなった土壌に植物を植生させる事で保水力を高めることが出来ます。
グラントカバーで使用される植物はクローバーやミントなど背丈が低くく、ほかの雑草が生え辛い植物なため、雑草対策としても有効です。
雑草対策については太陽光発電所の雑草対策 なぜ雑草対策が必要なのかで詳しく説明しておりますので、ご興味のある方はぜひご覧ください。
一見メリットの多いように見えるグラントカバーですが、繁殖まで時間が掛かるうえに、ミントの場合は繁殖しすぎてしまうことがあるため注意が必要です。
またグラントカバーと似たもので植生土嚢というものがあります。
植生土嚢とは土嚢袋に植物の種子が付いており、袋の中に土を入れることで植生します。
そのため、通常の土嚢よりも保水力が高まり法面に設置すると景観も良くなります。
ただしグラントカバーと違い種子のため植生までに少し時間が掛かります。
調整池を設ける
調整池とは、集中豪雨などにより局地的に水量が増して、河川などの流下能力を超過する前に一時的に貯めておく場所の事を言います。
太陽光発電所内に調整池を設け、雨水をそこに流し込むことで土壌浸食を防ぐ事が出来ます。
ただし、調整池はあくまで一時的に雨水を貯める場所の為、定期的に排水できるようにすることをおすすめします。
防草シートを敷く
防草シートは本来雑草を防ぐために使用するものですが、雨水対策にも利用出来ます。
防草シートを敷くことで直接土に水が流れることがなくなり、防草シートを伝って排水口や調整池に流すことが可能です。
また、土が流れることがなくなることにより架台やフェンスの基礎・支柱が剥き出しになる事も防ぐ事が出来るため、非常に有効と言えるでしょう。
製品にもよりますが、防草シートの耐用年数は大体3年~10年程となるためランニングコストも比較的抑えることが可能です。
防草シートについては太陽光発電所の雑草対策 なぜ雑草対策が必要なのかで詳しく説明しておりますので、ご興味のある方はぜひご覧ください。
まとめ
太陽光施設内の雨水対策について説明してきました。
雨水対策を怠ると最悪の場合人災に繋がる事があるため、しっかりとした対策を行うことが大切です。
雨水対策で特に有効なのは防草シートを設置する事です。
防草シートを設置する事で雨水が一点に流れ込むことがなくなるため、土壌浸食を防ぐ事が出来ます。
また、防草シート本来の目的である雑草対策も行えるため、まさに一石二鳥です。
ただし、透水性の低い防草シートは水たまりとなってしまうため、注意が必要です。雨水対策として防草シートを敷く場合は透水性の高い防草シートを利用するようにしましょう。
また、防草シートはしっかりと施工しないと剥がれてしまったり、破れてしまったりするため施工業者は慎重に選びましょう。
久野商事では、防草シートの販売から施工を一貫して行っているため、購入から設置までスムーズに行えますので是非、ご検討ください。
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