2023.01.10
防獣・獣害対策
効果的な獣害対策について【ハクビシン編】
みなさん、こんにちは。
久野商事株式会社の久野でございます。
近年、都市部でもハクビシンが多くみかけられ、畑やゴミ捨て場が荒らされたり、糞尿が蓄積により家屋が腐敗するなどの被害も増えてきています。
しかし、ハクビシンは特定外来生物の害獣であり、捕獲および駆除作業については法律による規制が設けられているため、個人が勝手に捕獲することはできません。
そこで今回は、ハクビシンの被害に悩んでいる人に向けて、ハクビシンの特徴とハクビシンの効果的な対策方法について説明していきます。
目次
ハクビシンの特徴について
まずはじめに、ハクビシンの特徴について説明します。
ハクビシンはジャコウネコ科ハクビシン属に分類される食肉類で中国大陸を中心に生息しています。
体長は頭胴長約61〜66cm、尾長40〜60cm程で体重は3.6〜 6kg程の動物となります。
ハクビシンの特徴を表にまとめました。下記をご覧ください。
見た目 | 額から鼻にかけて白い線が入っており、尻尾が頭胴と同じくらい。 |
知能 | 樹上で生活するため、木登りが得意。 綱渡も得意で、綱渡りでは長い尾を活かしてバランスを取る。 1m以上ジャンプできる身体能力をもち、電線や木の枝にも飛び乗ることができる。 体も柔らかく、体をうまくひねることで、6cm程度の穴にも入り込むことができる。 |
食性 | 雑食性で、特に甘い物を好む傾向にあり、ブドウやナシ、柑橘類がよく狙われる。 その他にもトマトやトウモロコシなどの作物、養鶏場やペットとして飼われているニワトリも襲う場合もある。 |
繁殖能力 | ハクビシンは繁殖力が高く、一度に1〜5匹を出産する。 生後10ヶ月で大人になり、妊娠期間が2ヶ月程度と早い。 |
ハクビシンが好む環境について
ハクビシンが好む環境について説明します。
ハクビシンは通常、樹上で生活し、樹洞で繁殖をおこないます。
そのため、薄暗い環境を好み、廃屋や倉庫、農地周辺の神社仏閣でよく発見されています。
また、市街地でも、床下や屋根裏のような場所に住みつく習性があります。
ハクビシンの被害について
次にハクビシンの被害について説明します。
ハクビシンは甘い物が好きなため、柑橘系の畑や蜜の甘い草花が植えてある家庭菜園が狙われやすい傾向にあります。
また、ハクビシンは家屋に住みかを作ることが多いため、断熱材を食いちぎられたり、糞尿による腐食などの被害がでるケースもあります。
ハクビシンに駆除について
ハクビシンは特定外来生物の害獣となります。
そのため、鳥獣保護管理法により、ハクビシン捕獲および駆除作業については規制が設けられています。
違反すると、1年以下の懲役もしくは 50万円以下の罰金が課せられます。
ハクビシンの駆除作業をしたい場合には、役所へ捕獲の許可を申請しておく必要がありますが、申請には最長4週間程度かかってしまうため、すぐに対処したい場合は捕獲ではなく、その場から追い出しましょう。
ハクビシンの対策方法
次にハクビシンの対策方法について説明します。
餌付けをしない
餌付けをしないために、農作物の収穫後は、畑に作物を残さないことが重要となります。
敷地内に果樹がある場合は早めに実を収穫するか、防獣ネットなどを設置することが効果的な対策方法となります。
他にも、ゴミを庭先などに放置しないことや、缶ジュースは洗って捨てることもハクビシン対策の1つとして挙げられます。
寝床をつくらせない
建物周辺の雑草を刈ることや、ハクビシンが入りそうな大きな穴を防ぐことは、寝床をつくらせない方法として有用となります。
また、こまめな見回りも、人の気配を感じさせることにより、ハクビシンが住みつくことを防ぐことができます。
侵入経路をなくす
ハクビシンは畑の用水路や川の周辺などをよく通ります。
また、同じ場所を通る習性があるため、草むらなどに獣道ができます。
そのため、家の屋根に移動できそうな木の枝の剪定や、草刈りや落ち葉掃除をおこない、周りの見通しをよくすることでハクビシンが警戒して侵入を防止することができます。
嫌な臭いを撒く
ハクビシンが苦手とするニンニクや石油系のにおいを撒くことでハクビシンの接近を防ぐことができます。
天敵であるイノシシやイタチ用の忌避剤が代用可能で、害虫駆除用のくん煙剤も追い出し効果があるといわれています。
電気柵やフェンスの設置
ハクビシンはジャンプ力が高く、登ることも得意であるためフェンスだけでは乗り越えられてしまう恐れがあります。
そのため、フェンスを設置する際は電気柵を併用することをおすすめします。
また、フェンスの下をくぐられる場合は、ネットを地面に張るのも有用な方法といえます。
電気柵は電気ショックを与えることで、畑の周りが怖い場所であるという認識をもたせることができます。
電気柵をフェンスの10cm程手前に、高さ5〜15cm程の位置に電線を引くと、当たりやすくなります。
超音波装置を使う
最近は野生動物専用の超音波装置が簡単に入手できるようになりました。
超音波はハクビシンに不快感を与えるため、接近防止に効果的な方法といえます。
青色LEDライトを使う
ハクビシンは夜行性動物であるために強い光を嫌う習性をもちます。
そのため、ハクビシンを威嚇する方法の1つとして、青色LEDが有効となります。
まとめ
今回は、ハクビシンの効果的な対策方法について説明しました。
ハクビシンは家屋の天井裏や床下を棲み処にして、一度糞尿したら同じところにし続ける習性があるため、ハクビシンを放置しておくと家屋にも大きな被害が及ぶ危険性があります。
ハクビシンの被害を防ぐためには、生態をよく理解したうえでフェンスなどを用いて、畑や家屋などに近づけさせないように対策を施す必要があります。
久野商事では獣害対策用フェンスの販売から施工まで一貫して受け付けております。
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