2021.11.29
お役立ちコラム
第一弾!再生可能エネルギーとは? 種類と特長について徹底解説
みなさん、こんにちは。久野商事のブログをいつもお読みいただきありがとうございます。
今回のテーマは、私たちが後世のために、今、本気で取り組んで達成しなければいけないSDGs(持続可能な開発目標)の中でも、重要視されている“再生可能エネルギー”についてです。
SDGsの中で、再生可能エネルギーが主にかかわってくるのは、SDGs目標7の“エネルギーをみんなに そしてクリーンに”ではありますが、ご存知の通り、SDGsの目標は他の目標とも関わり合いを深く持っているので、SDGsで掲げられている17すべての目標を達成するためには、必要不可欠である“再生可能エネルギー”への期待は年々高まっているところです。
次世代の地球を守っていくため、私たちが今から取り組むことのできる一つである“再生可能エネルギー”について詳しく説明していきます。
目次
再生可能エネルギーとは?
昨今、ニュースや巷で、再生可能エネルギーについて聞く機会や触れる機会が増えてきていると思います。
簡単に説明すると、自然に生み出されているエネルギーを資源、いわゆる枯渇することなく繰り返し使えるエネルギーを利用して新たにエネルギーを生み出すことを“再生可能エネルギー”と呼んでいます。
どうしてこれほど注目されているのでしょうか?理由は大きく2つあります。
環境にやさしい
基本的に、再生可能エネルギーの一番のメリットは、二酸化炭素や炭素のような“温室効果ガス”の発生を抑制することができる点です。
パリ協定で結ばれた“温室効果ガス”の排出量削減目標を掲げる日本としては、目標を達成するためには、必要不可欠なエネルギーでありことがわかります。
日本国内でエネルギーが確保できる
危険である原子力発電や、石油、石炭、天然ガスの輸入に頼っている日本において、エネルギーの自給率を向上させるのは必須の課題です。
今回説明する再生エネルギーのほとんどは、日本国内において発生可能なものであり、エネルギーの地産地消が可能となります。
前述のように現在、エネルギー資源を海外からの輸入に頼りきっている日本にとって、これはとても大きな意味を成すこととなります。
このように、メリットが多いにある再生可能エネルギーについて、今回は代表的なものを一気に紹介したいと思います。
まず初めに、“再生可能エネルギー”と一括りに言われていますが、大きく分類すると2種類の言葉が使われています。1つ目が、“発電”。本来電力でないものを電力エネルギーへ変換することを発電と呼んでいます。
そして2つ目が“熱利用”。すなわち、熱を利用して冷暖房や給湯などを行い、最終的には、省エネや二酸化炭素の削減を図るものになります。
そして一番大きな違いは、発電はFIT制度(固定価格買取制度)によって、定額で電力を売買できる買取制度があります。
いわゆる、売先である電力会社などが価格や固定価格期間などを決めているのに対し、熱利用の場合は、売先、配給量、価格の決定まですべてを自分で創出する必要があると言われています。
FIT制度については下記記事にて詳しく説明しておりますので、ご興味のある方はぜひご覧ください。
今回の第一弾では、1つ目の“発電”の方について説明していきます。
太陽光発電
まず私たちの生活で、一番身近になってきているものと言えば、やはり太陽光発電です。
太陽光を電力へ変換して、電気を供給するものです。
最近では、企業の屋根や一般の住宅にも取り付ける方が増えてきています
風力発電
続いては、風力発電です。
山崖で見かける大きい風車が風力発電の目印です。
風によって風車が回り、その力で設置されている発電機を動かし、エネルギーを作り出しているものです。
風力発電につきましては、下記記事にて詳しくまとめておりますので、ご興味のある方はぜひご覧ください。
水力発電
次に、水力発電です。言葉自体は聞いたことあるかもしれませんが、どんなものか想像がしにくいのではないでしょうか。
水力発電は、高いところに貯水してある水を低いところに落ちる力で水車を回して、電気をつくるというしくみです。
ここまでは、今までのブログでも説明させていただいたことのある、“再生可能エネルギー”の説明でした。
続いて説明するのは、今回新たに追記させていただく再生可能エネルギーの中でも、発電と呼ばれているものになります。
地熱発電
地熱発電とは?
地熱発電という言葉は聞いたことありますでしょうか?再生可能エネルギーが注目されるようになってからは、
世間でよく聞く言葉ではありますが、地熱発電を簡単に説明すると、活火山の下深くの地中にあるマグマの熱でできる蒸気によって、発電機を駆動させるというしくみです。
日本は、活火山が多い国として地熱発電に利用できるエネルギー量が世界で3番目に多いとされており、豊富な資源があるという観点から、今後のさらなる発展が期待されています。
地熱発電の特長
活火山が多い日本では、地熱発電については、とても有利な環境と言えるでしょう。
いわゆる、地熱発電を利用すれば、他国に頼ることなく、エネルギー自体を純国産として利用することができるのです。
また活火山がある限り、マグマが存在するため、半永久的に供給することができますし、天気や昼夜に惑わされることなく、安定的に発電することができます。
燃料の必要がないので、クリーンエネルギーというのも大きな特長です。
地熱発電ができる場所
基本的には、火山の近くの平坦な土地で、かつ海抜が低いエリアが好条件とされています。
理由は、地熱発電設備を作るためには、地中にある高温の蒸気が溜まっている層まで掘り起こす必要があります。
そのため、山などの高さのあるところより、火山に近く、海抜の低い土地であれば無駄なコストを省いて掘削することができるのです。
地熱発電のメリットとデメリット
メリットとしては、活火山(マグマ)がある限り半永久的な再生可能エネルギー源であり、季節(気温の変化)や天気関係なく、一年を通して安定的に供給できることが挙げられます。
また、二酸化炭素をほぼ排出することはなくいところもメリットと言えるでしょう。
一方デメリットとしては、想像できるように、掘り起こす作業は、莫大な土地の調査と時間、そしてコストがかかります。
簡単に地熱発電設備を作りたい!となっても、まだまだ設備補助金なども少なく、一般的に、簡単に手を出すには難しいものとされています。
また決まった土地での開発となるため、その土地の所有者との交渉が難航することもあり、拡がりにくい発電の一つとされています。
地熱発電の事例
「資源エネルギー庁」から引用した事例をいくつかご紹介します。
八丁原地熱発電所(出力110,000kW)
八丁原地熱発電所は、風光明媚な阿蘇くじゅう国立公園特別地域の一画にある国内最大規模の地熱発電所。
発電所の運転や計器の監視などは約2km離れた大岳発電所から行っており、通常は無人運転が行われている。
霧島国際ホテル 地熱バイナリー発電施設(出力220kW)
一般の方が利用するホテルや施設などでも、運用が拡がっています。
鹿児島県の霧島温泉郷にある同ホテルでは、既存の3本の温泉井を活用して地中70~300mから地熱蒸気 を取り込み、媒体イソペンタンを介してタービンを駆動させて発電している。
媒体にイソペンタンを使用した事例としては国内初。
バイオマス発電
バイオマスとは?
バイオマスとよく聞く機会があると思いますが、バイオマスという言葉は、「Bio:生物資源 と Mass:量」という意味から成り立っており、“動植物などから生まれた資源の総称”として使われています。
環境問題での言葉の定義としては、“再生可能な、生物由来の有機性資源で化石資源を除いたもの”とされており、残飯などの生ごみや家畜などの糞、木材などの廃材、わらなどが挙げられます。
基本的にバイオマスはこれらを燃焼するとき、二酸化炭素を排出させてしまいますが、この排出してしまう二酸化炭素の量は、燃焼中に大気から吸い込んだものとしているので、新たに排出しているとはみなされていません。いわゆる“カーボンニュートラル”として認められています。
カーボンニュートラルにつきましては、下記記事にて詳しく説明しておりますので、ご興味のある方はぜひご覧ください。
バイオマスの種類
バイオマスの定義とされている資源によって、種類が3つに分類されています。
種類 | 資源 |
廃棄物系バイオマス | 家畜排せつ物、食品廃棄物、廃棄紙、黒液(パルプ工場廃液)、 下水汚泥、し尿汚泥、建設発生木材、製材工場等残材 |
未利用バイオマス | 稲わら、麦わら、もみがら、林地残材 |
資源作物バイオマス | 糖質資源(さとうきび等)、でんぷん資源(とうもろこし等)、 油脂資源(なたね等)、柳、ポプラ、スイッチグラス |
バイオマス発電のメリットとデメリット
メリットとしては、他の再生可能エネルギーに比べて、非常に発電量に安定性があるというところです。
燃料があれば、それを燃焼してエネルギーを作るため、天候に左右されずに発電することができ、かつ発電量を燃焼する燃料の量で調整することができます。
そもそもゴミとされているものを利用する場合が多いので、ゴミを再生可能な資源として再利用をできるという点は大きな利点と言えるでしょう。
一方デメリットとしては、燃料となる資源が各地に分散されているため、それらの収集にお金と時間がかかるという点が挙げられます。
バイオマス発電の事例
グリーン発電大分(出力5,700kW)
出典:バイオマス発電|再エネとは|なっとく!再生可能エネルギー
林業や製材業などの木材産業が主要な産業となっている日田市にて、林地残材や未利用間伐材、製材課程で発生する木くずを利用した発電所。発電所に隣接する園芸ハウスに排温水を安価で提供するなど、低コスト・低炭素化農業の実現及び活性化も図っている。
コープこうべ 廃棄物処理施設(出力60kW)
出典:バイオマス発電|再エネとは|なっとく!再生可能エネルギー
生活協同組合コープこうべ直営の食品工場で生産する豆腐、麺、パンなどの製造過程で発電する生ゴミ5tと排水処理施設から排出される汚泥1tをメタンガスに変換し、電気や熱エネルギーとして工場内で再利用している。
まとめ
ここまで、“再生可能エネルギー”第一弾として、様々な種類の“発電”について説明しました。
今まで聞いたことあるものや初めて耳にするものもあったと思います。
その中でも私たちの生活で一番身近で取り入れやすいものと言えば、やはり“太陽光発電”になると思います。
太陽光発電は大規模でなくても、小さい規模から始めることができるので、個人宅の設置については、更に需要は拡がっています。
もし、未来の地球のために何かできること・・・と考えて、太陽光発電を検討する場合がありましたら、ぜひ久野商事にご連絡ください。
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