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2021.11.26

お役立ちコラム

風力発電とは?仕組みとメリット・デメリットを徹底解説!

風力発電

皆さん、こんにちは。いつも久野商事をご利用頂き誠にありがとうございます。
今回は風力発電について詳しく解説したいと思います。

昨今、世界では再生可能エネルギーが注目されており、その中でも今回のお題は、風力発電についてです。
風力発電は、世界の様々な国で導入が進んでいます。ですが、日本で風力発電は太陽光発電のように身近ではなく、なんとなくは知っているが詳しく知らない方も多いのではないでしょうか?
今回の記事を最後までお読み頂ければ、風力発電の理解が深まると思いますので、ぜひ最後までお読みください。

風力発電とは?

風力発電とは、太陽光発電などと一緒で、再生可能エネルギーの一種です。
風のエネルギーを電気に変えており、環境負荷の少ない発電方法として、とても注目されています。
国内でも2000年以降、大幅に導入量が増加しており、今後もさらに増えていき、認識も高まっていくと予想されています。

 

風力発電の特徴は?

風力発電は、風を利用しているため燃料のコストがかからず、CO2や大気汚染物質が排出されないのが特徴です。
見た目は、大きな風車が特徴的で、風車の回転軸や形によって種類がいくつかあり、風車の回転軸が地面に対し水平の”水平軸型”と、風車の回転軸が地面に対し垂直の”垂直軸型”で分かれています。

水平軸型で一般的に使われている風車がプロペラ型で、ブレードと呼ばれる羽根の数が少ないほど高速回転が可能です。
その反面、騒音が大きいのが特徴です。他にも、たくさんの羽根がついた多翼型といった種類もあります。

垂直軸型で一般的に使われている風車が”ダリウス型”と”サボニウス型”です。
名前の由来は発明した人の名前で、どの風向きでも回るような構造になっていますが、設置には広い場所が必要になります。

風力発電の仕組みは、ブレードが何枚か組み合わさって出来た”ロータ”と、電気を作る発電機が内蔵されている”ナセル”で構築されており、風の力でロータが回転し、その回転した力をナセル内の発電機で電気に変換され、配電線を通り各場所に届けられます。

発電機内部には、”増速機”と呼ばれる機器がついており、これはロータの回転数や回転速度を高める機器で、風力発電の構造的に回転数は毎分15回程度しか回転させることができませんが、増速機があることにより回転数を、毎分1,500回転まで高めて大量の電気を作り出すことが可能です。
一年間に作り出せる電気の量は、平均で460万kWhとされており、一般的な家庭で使われる電気の、約1,500戸分相当にのぼります。

出典:風力発電のしくみ|風力発電|東京電力リニューアブルパワー株式会社

また、風の運動エネルギーは、風を受ける面積に比例し、風速の3乗に比例して増大する性質があります。
つまり、風速が2倍になれば、風のエネルギーはその3乗の8倍になるので、風の強い場所に設置し、大きいブレードで風を受けることで効率よく発電できます。

風力発電の種類

風力発電の種類は大きく分けて、”陸上”と”洋上”に分けられます。

陸上風力発電所

陸上に風力発電を設置する方法です。
陸上で風が安定して吹いている広い土地があれば、陸上風力発電は設置できます。
日本では、北海道や東北などの、北の地域に多く設置されています。

洋上風力発電所

海洋上に風力発電を設置する方法です。
陸上に比べて、大きな風力を得ることができるのが特徴で、現在は、ヨーロッパを中心に設置が多くされています。

風力発電ができる場所は?

風力発電は設置をしても、風が吹かなければ設置しても意味がありません。
風力発電を設置する場合、どのような地域や場所が適地か。
また、設置するに当たっての条件はあるのかをここで解説していきます。

近隣に住宅がない

風力発電はとても大きい風車が回り発電するので、風車が回るたびに風切り音が鳴ってしまい、近隣に住宅があると、騒音トラブルになるケースがあります。
よって、住宅と風力発電の距離を100m~150m以上離すことが推奨されています。

運搬時に広い幅の道路が必要

風力発電の部品はとても大きく、長さが30mを超えるブレードもあるので、道路や道が狭いと現地まで運搬できません。
もし、広い道路がない場合は、道路の幅を広げたり、新しく作る必要があり、とても費用がかかるので注意しましょう。

風速が毎秒6.5m以上必要

風力発電を設置する場所は、年間で毎秒6.5m以上の風速が安定して吹いていない場合、十分な発電量を見込めません。
よって、風力発電を設置する際は、設置場所の数年間の風速状況を十分に調べ、発電量がどのくらい確保できるかを把握し、設置しましょう。

風速の目安は、以下の通りです。

毎秒1.6m~3.4mの場合、風を顔に感じたり、落ちている木の葉が動きます。
毎秒3.4m~5.5mの場合、木の葉が常に動いていたり、細い枝や旗が軽く動きます。
毎秒5.5m~8.0mの場合、紙片が舞い上がったり砂埃が起きます。
毎秒8.0m~10.8mの場合、一般的に見る街の木々が揺れ始めます。
毎秒10.8m~13.9mの場合、大きな枝のある木々が揺れたり、傘をさすのが大変になります。
毎秒13.9m~17.2mの場合、風に向かって歩きにくくなります。

風力発電のメリットは?

風力発電のメリットはどのような事があるのでしょうか?

発電効率が良い

風力発電は、他の再生可能エネルギーに比べ変換効率が高く、発電コストがとても低いのが特徴です。
地熱発電の変換効率は10%~20%、太陽光発電は約20%、木質バイオマス発電は約20%、風力発電は20%~40%と高い変換効率となっており、効率的に発電することができます。
また、効率的に発電し余った電力は、電気会社に売ることが可能で、発電された電力は一定期間定額で買い取ってもらえます。
この制度を電力固定価格買取制度(FIT)と呼ばれています。

FIT制度については、下記記事のFIP制度とともに説明しておりますので、ご興味のある方はぜひご覧ください。

環境への負担が少ない

風力発電は、資源を燃やしてエネルギーを得るわけではないため有害物質や二酸化炭素を排出しないため、環境への負担をかけずに発電できます。

時間を選ばない

風力発電は日中にしか発電できない太陽光発電と違い、風さえあれば夜間も関係なく発電できるというメリットがあり、場所をしっかりと選んで設置すれば、年間を通して安定的に発電できます。

風力発電のデメリットは?

次は、風力発電のデメリットについて解説していきます。

設置・メンテナンスコストが高い

風力発電は、火力発電のように集中して設置するのではなく、分散して設備を設置するため部品の数が多いです。
よって、相当な初期コストがかかります。
また、設置のコストだけではなくメンテナンスなどといった設置以外のコストもかかるので注意しましょう。

設置場所を選ぶ

風を電気エネルギーに変えるので、常に安定した風が吹き続けていなければ、発電効率が下がってしまいます。
よって、風力発電の設置場所は強い風が吹いている場所でなければいけません。
強い風が吹いている場所は、限られており、設置場所が限定されてしまうのは大きなデメリットになります。

落雷の危険がある

風力発電は高さがあるため、落雷の危険性があります。
落雷が起きると、運転中断が余儀なくされその間、発電がストップしてしまいます。
よって、表面被覆や避雷設備といった落雷対策を設けることが必須になってきます。

風力発電にかかる費用は?

風力発電には、初期費用の他に様々なコストがかかるので解説していきます。

風力発電設備費

一般的な風力発電の設置コストは、風力発電メーカーが様々な商品展開をしており、2009年ごろから少しずつ安くなっています。
本体価格は1kWあたり20万~30万円程度で、中型の500kW設置する場合、物件価格や立地によっても変わりますが、運搬費用も合わせると初期設置費用は約1億~1億7,000万円程度が相場です。

メンテナンス費用

動作チェックや消耗品を交換するためのメンテナンスを年に2回ほど行う必要があります。
一般的にメンテナンス費用は、10万円~40万円程度と言われており、こちらも物件や立地によって変わってきます。

遠隔監視システム

風力発電は、異変を察知するための”遠隔監視システム”が必要です。
遠隔監視システムを設置していないと、仮に故障が起きていても気付くことができないため必ず設置するようにしましょう。
システム費用は、年間で5万~10万円程度かかります。

保険

機器の故障に備えて保険に加入する必要があります。
保険によっては、事故が起きた際の事故要因の調査費が支払われるのもあり、設置する風力発電の場所や規模によって保険を選びましょう。
保険費用は、保険会社や売電量によっても異なりますが年間で8万~15万円程度になります。

風力発電の事例

実際の風力発電の事例を紹介していきます。

新青山高原風力発電所

新青山高原風力発電所

出典:風力発電|再エネとは|なっとく!再生可能エネルギー

新青山高原風力発電所は、2017年2月に運転を開始し、発電出力は8万キロワットで、再生可能エネルギーの情報発信や教育も積極的に取り組んでいる企業です。

 

ハマウィング

ハマウィング

出典:再エネ導入事例(横浜市風力発電所) 横浜市

横浜市で、地球温暖化対策の一環として、また、市民一人一人が環境問題改善実現に向けて具体的行動を起こすきっかけとして風力発電事業を進めています。

 

まとめ

ここまで風力発電について解説していきました。
風力発電を導入することにより、環境を汚染せずに電気の確保ができるためおすすめですが、課題として初期費用の高さや設置場所が限定されてしまうといったことが挙げられます。

そこでおすすめなのが太陽光発電です。
風力発電に比べ初期コストが安く、設置できる場所も多いためお手軽に設置できます。
久野商事では太陽光発電を設置する際に必要な、フェンスや防草シートをすべて取り揃えており、設置も一貫して行う事ができます。ぜひ、一度HPからお問い合わせください。

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この記事を書いた人

久野 将成

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フェンス一筋数年。IT界からフェンス界に転生した久野です。
太陽光フェンスやアニマルフェンスについてのウンチクを中心に書いていきます。

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