2022.11.16
お役立ちコラム 太陽光
太陽光発電投資について【初心者向け】
更新日:2023年5月15日
みなさん、こんにちは。
久野商事の久野です。
近年、環境意識の高まりや再生可能エネルギーが注目され、太陽光発電の投資をおこなう方が増えています。
再生可能エネルギーの中でも太陽光発電の投資が増える理由として、以前はコストが高いため、投資家や企業が導入することが多かった投資ですが、現在は技術革新や法律の改正により低コストになり、個人でも投資がおこなえる状態になりました。
そこで今回は、太陽光発電投資を検討している方向けに太陽光発電投資について詳しく説明します。
目次
太陽光発電投資について
まず、はじめに太陽光発電投資について説明します。
太陽光発電投資は太陽光発電システムで発電した電気を電力会社に売却することで収益を獲得できる投資になります。
太陽光発電投資は不動産投資や株式投資とは異なり、FIT制度(固定価格買取制度)があり、売電価格と売電期間が決まっています。
FIT精度は売電を開始してから20年間固定の金額で電力会社に電力を買取してもらうことが可能になります。
国が定めた金額のため、経済に左右されず一定の価格で売電できるため、安定した収益を上げることができます。
また、2020年より低圧太陽光発電の全量売電はFIT適用外となり、現在は余剰売電及び50kW以上250kW未満の太陽光発電に限り全量売電可能となります。
以下、図にまとめます。
太陽光発電投資のメリットについて
次に太陽光発電投資のメリットについて説明します。
安定した収益
太陽光発電には土地や様々な部材から設置費用まで初期投資が必要になりますが、その分表面利回りが他の投資と比べて高い傾向があります。
たとえば、不動産投資では表面利回りは7%前後であったり、空室リスクがありますが、太陽光発電投資の場合は、表面利回りが10%前後でFIT制度が適用されている発電所であれば、売電の価格が一定のため、安定した収入を得ることができます。
投資種類 | 投資金額 | 利回り | 年間収益 | 備考 |
不動産投資 | 1000万 | 7% | 70万 | 空室リスクあり |
太陽光発電投資 | 1000万 | 10% | 100万 | 売電価格が一定 |
シミュレーション精度が高い
太陽光発電投資は収益が安定しているため、他の投資方法と比較してシミュレーションが容易になります。
たとえば1500万円の利回り10%の物件の場合、年間の利益が150万円のため、10年で投資費用を回収できます。
尚、実際にはパワーコンディショナーの交換やメンテナンスや保険などランニングコストが発生する
通常の投資であれば、価格の変動でシミュレーションすることが難しいですが、太陽光発電投資の場合はFITにより20年間の売電価格が固定であり、高い精度でのシミュレーションが可能ですので個人投資にも向いています。
相続税対策
太陽光発電所の減価償却期間は20年のため、20年経っていれば相続税が発生しません。
FITも20年のため、固定価格での売電はできなくなりますが、売却先の電力会社と契約することで引き続き売電をおこなうことが可能になります。
また、売電だけでなく、発電した電力を自家消費や災害用に蓄電したりすることができます。
そのため、将来を見据えて資産として家族に受け継ぐ方も増えています。
太陽光発電投資のデメリットについて
次に太陽光発電投資のデメリットについて説明します。
天候の問題
太陽光で発電をおこなうため、最大効率で発電できる条件は非常に限定的になります。
年間通して考えた時は発電量は変わりませんが、天候や季節などの自然要因によって発電量に影響が出てしまいます。
また、台風や地震といった自然災害で太陽光発電設備が破損することもあります。
突発的な事故に備えて、火災保険や地震保険に加入する事で被害を最小限に抑えることができるため、保険加入を前提としてシミュレーションを行うことをおすすめします。
太陽光発電における自然災害や保険については、コチラの記事で詳しく説明しておりますので、ぜひご覧ください。
メンテナンスと管理工数
太陽光発電所は屋外に設置しているため、土埃などで日に日に汚れていきます。
汚れた太陽光パネルは発電効率が落ちてしまうため、定期的に洗浄する必要があります。
また、太陽光パネルの洗浄のみならず、周辺の雑草も発電効率に影響を与えることがあります。
例えば、放置してしまうことで伸びた雑草が影となり発電効率が落ちるだけでなく、ホットスポット現象が発生して、太陽光パネルが故障してしまうこともあります。
その他、太陽光発電所では高価な機器を扱うため、窃盗被害も増えているため定期的な管理が必要になります。
私の見解としては自身でおこなうと、手間が掛かることに加えて、機器の破損や故障のリスクがあるため、太陽光発電所のメンテナンスは業者に依頼することをおすすめします。
即金性が低い
太陽光発電所は株式投資と違い、様々な書類の準備や太陽光発電所の査定などがあり、すぐに売却することができません。
そのため、すぐに現金化したい場合は、太陽光発電投資以外の投資を行うことをおすすめします。
低圧の全量買取ができない
2020年のFIT制度の改正により、低圧(10kW以上50kW未満)の全量売電ができなくなりました。
全量売電をおこなう場合は高圧(50kW以上)の太陽光発電所投資になり、キュービクルの設置や電気技術者の選任など、低圧と比べて初期費用が高額となるため注意が必要になります。
太陽光発電投資を始める方法について
次に、太陽光発電投資をおこなう3つの方法について説明します。
太陽光発電所の新設
土地を所有している場合は、太陽光発電システムを購入して設置するだけで始めることができます。
ただし、土地によっては地目の変更が必要となります。
また、近くに電柱がない場合は電柱の設置が必要となる可能性もあります。
太陽光発電の地目については、コチラで詳しく説明しておりますので、ご覧ください。
土地がない場合は、土地付き太陽光発電所という土地と太陽光発電所がセットとなった物件がおすすめとなります。
土地付き太陽光発電所については、コチラの記事でで詳しく説明しておりますので、ぜひご覧ください。
中古太陽光発電所
太陽光発電所にはFIT期間中に手放された中古太陽光発電所があります。
中古のイメージは古かったり、問題があるようなマイナスイメージがありますが、太陽光発電所は20年という長い期間運営していくため、様々な理由でキャッシュが必要となり手放す方もいます。
最近では中古の太陽光発電も増えており、中古太陽光発電市場が大きく成長しています。
新しく太陽光発電所を建てた場合、2023年現在で高圧案件(50kW以上〜入札対象外)でも買取価格が9.5円ですが、中古太陽光発電所は買取価格が20円、30円の物件もあります。
中古太陽光発電所は既に稼働している物件のため、現地での確認ができたり、過去の売電記録が残っているため、新しく建てる太陽光発電所と比較して事前に正確なシミュレーションをおこなうことができます。
中古太陽光発電所を購入する際は、複数の発電所の発電実績などの情報を比較して、発電量が多い物件を選びましょう。
太陽光発電ファンド
太陽光発電ファンドは太陽光発電の投資信託とも呼ばれます。
太陽光発電所を保有するのではなく、太陽光発電所を運営したい事業者に投資して、分配金を受け取る手法となります。
太陽光発電システムの導入には初期費用が必要となります。
しかし、太陽光発電ファンドであれば、1口10万円程度と太陽光発電投資の中でもっともローリスクローリターンで太陽光発電投資を始めることができます。
以下、表にまとめます。
投資方法 | 特徴 |
新設 | 太陽光発電資材をすべて準備する必要がある。 土地を持っていない場合は、土地を用意する必要もある。 |
中古 | 既に稼働中のため、すぐに売電収入を得ることができる。 中古のため、短期間で修理などが必要となることがある。 |
ファンド | 1口10万円程度と低価格で太陽光発電を始めることができる。 その分、リターンも少ないため、ローリスクローリターンである。 |
まとめ
今回は太陽光発電投資について説明させて頂きました。
太陽光発電投資は比較的低リスクで気軽に始められる投資の一つになります
メンテナンスが必要になり、即金性が低いというデメリットはありますが、収益が安定しており、シミュレーション精度も高いため、安定した収益を得ることができます。
また、長期間の運用が前提のため、FIT終了後も売電や自家消費をしたり、発電所を売り出して、売却益を得ることもできるため、無駄が少ない投資方法でもあります。
新規で始めるのに不安な場合は、中古太陽光発電所や太陽光発電投資ファンドから始めることをおすすめします。
尚、久野商事では太陽光発電で利用するフェンスや防草シート、その他太陽光発電資材など様々な製品を取り扱っています。
また、材料だけでなく、造成工事から電気工事まで太陽光発電の設置工事もお請けすることが可能になります。
太陽光発電所の設置やフェンス・防草シートの設置をご検討の際は、お気軽にお問い合わせください。