2021.08.23
太陽光
【2025年最新】水上太陽光発電のメリットを徹底解説!効率的な土地活用について

更新日2025/12/21
近年、脱炭素(カーボンニュートラル)への取り組みが加速する中、太陽光発電の設置場所として「水上」が大きな注目を集めています。
日本は国土の約7割が山地であり、地上設置型の適地が減少していることから、池やダムを活用した「水上太陽光発電(フロート式太陽光発電)」を検討される方が増えています。
本記事では、水上太陽光発電の仕組みから、最大のメリットである発電効率の向上、導入前に知っておくべきデメリット、国内の最新事例まで、分かりやすく解説します。
目次
水上太陽光発電(水上ソーラー)とは?
水上太陽光発電とは、農業用のため池、ダム、調整池などの水面に架台(フロート)を浮かべ、その上に太陽光パネルを設置して発電する仕組みです。
「水上ソーラー」や「フロート式太陽光発電」とも呼ばれます。
日本には約15万8000箇所(農林水産省調べ)ものため池が存在します。
従来の地上設置型(野立て)は、適地の減少や森林伐採による環境負荷が課題となっていますが、水上であれば「未利用地の有効活用」と「環境保全」を両立できるため、次世代の主力電源として期待されています。
参考リンク:農林水産省 農業用ため池一覧
水上太陽光発電のメリットについて
・冷却効果による「発電効率」の向上
太陽光パネルは、表面温度が高温(一般的に25°C以上)になると発電効率が低下する特性があります。
地上設置の場合、 真夏はパネル温度が70°C近くに達し、効率が大きく下がります。
一方で、水上設置の場合は水面の冷却効果によりパネルの温度上昇が抑制されます。
地上設置型と比較して、年間で約10%〜15%程度の発電量アップが見込めると世界銀行やシンガポール太陽エネルギー研究所(SERIS)などの国際機関の調査報告で示されています。
・障害物が少なく、影の影響を最小限に抑えられる
地上設置の場合、周囲の樹木や建物の影が発電ロスに繋がりますが、池や湖の周辺は視界が開けていることが多いため、安定した日照時間を確保できます。
・土地の造成・除草コストの大幅削減
山林を切り開く野立て太陽光では、大規模な造成工事や、運用中の厄介な「雑草対策」に多額のコストがかかります。
野立て太陽光発電所の雑草対策については「太陽光発電所の雑草対策について徹底解説」でご紹介しています。
・水質改善と貯水機能の維持
水面をパネルで覆うことで、太陽光が水中に届きにくくなるため、藻の発生や水の蒸発を防ぐことができます。
水上太陽光発電のデメリットについて
水上太陽光発電はメリットが多い一方で、水上特有のリスクも存在します。
・初期費用(初期投資)
フロート架台や係留設備が必要なため、野立て太陽光発電の架台と比べて初期費用は高くなる傾向があります。
しかし、野立てで必須となる大規模な造成費や、長期的な除草費用が不要となるため、LCC(ライフサイクルコスト)で比較した場合、費用差は大きく変わらない、または安価になるケースがあります。
・自然災害
野立て太陽光発電のように土砂災害などはありませんが、台風などでパネルの破損やフロート架台が破損する可能性があります。
少しでも被害を抑えるために、アンカー強化とフロートの小型・分散配置が有効です。
・メンテナンス
水上での作業になるため、専門的な知識と技術が必要になります。
・腐食
水上のため、金属部品の腐食や漏電リスクがあります。
耐食性の高い樹脂製フロートや防水コネクタを使うことで対策できます。
国内における水上太陽光発電の実例について
日本国内で運用されている代表的なメガソーラーを紹介します。
① 埼玉県川島町:川島太陽と自然のめぐみソーラー
農業用ため池を利用した、国内屈指の規模を誇る水上メガソーラーです。
出力: 約7.5MW
特徴: 約2万7千枚のパネルを設置。地域の土地改良区と連携し、売電収入を池の維持管理費に充てるなど、地域共生型のモデルケースとなっています。
② 千葉県:千葉・山倉水上メガソーラー発電所
2019年の台風被害を乗り越え、2021年に強固な設計で復旧した日本最大級の施設です。
台風での教訓を活かし、フロートを固定するアンカーを従来の2倍以上(904本)に増強。ケーブルの絶縁保護を徹底するなど、最新の安全基準で再建されました。
まとめ
水上太陽光発電は、土地不足や高騰する維持管理コストといった地上設置型の課題を解決する、合理的な選択肢の一つです。
高収益性: 冷却効果による10%〜15%の発電効率向上
低維持費: 造成費、除草費が不要
地域共存: 水質改善と貯水機能の維持
これらのメリットは、長期的な事業収益と持続可能性を追求する上で大きな強みとなります。
しかし、水上設置は専門性が高いため、台風などの自然災害に耐えうる高耐久性の資材(強化アンカー、樹脂製フロートなど)と、豊富な施工実績を持つ業者選びが重要です。
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