2021.01.20
防獣・獣害対策
毒を活用したイノシシの駆除方法について【徹底解説】
更新日:2023年4月4日
みなさん、こんにちは。
久野商事の久野でございます。
森林の多い日本では昔からイノシシは身近な動物ですが、畑や庭を荒らし作物などを食い荒らす害獣としても知られています。
約120万頭の生息数が報告されていた2015年から改正鳥獣法が施行された影響で年々生息数は減ってきていますが、2023年度では中央値で50万頭のイノシシが生息していると予測されています。
引用元:環境省
https://www.maff.go.jp/j/seisan/tyozyu/higai/hourei/h_horitu/attach/pdf/suisin_kaigi-7.pdf
また、イノシシの獣害対策として毒以外にもハーブ・唐辛子・彼岸花・木酢液・ライトを活用した方法などがあります。
今回はイノシシの駆除方法の中でも毒を使った対策を説明していきます。
目次
イノシシの生態について
まずはイノシシの習性や特徴について説明していきます。
イノシシの習性について
イノシシは本来臆病な性格で、警戒心も強いため人間のいる場所に姿を現すことはあまりありません。
主な生息地としては里山の雑木林や、近年高齢化により増えてきた農耕放棄地にも多く、基本的に昼夜問わず行動をしますが、警戒心が強いため日中に姿を表すことはほぼありません。
また、1匹で行動することはあまりなく、主に親子で行動をともにしています。
最後にイノシシは学習能力が高く、半年間は情報を記憶して罠や人の行動を学習し行動を変えてくるため、イノシシ対策をする際は定期的に罠を変えたり、イノシシがよく土を掘り起こす箇所を重点的に罠の追加をしていく必要があります。
イノシシの身体的特徴について
イノシシは平均的に110〜160cm、体重50〜150kgのサイズで大きな個体は160cm、体重150kgあるといわれています。
また、跳躍力が高く1mほどの障害物は乗り越えることができます。
その他の特徴として鼻をつかって地面を掘ったり障害物を除けることもでき、約50kg〜70kgであれば鼻の力で持ち上げることも可能といわれています。
イノシシの獣害被害について
実際に起きているイノシシの獣害被害について説明していきます。
獣害被害の事例について
イノシシの生息地のひとつである農耕放棄地は、2015年時点で423,000ヘクタールで、
東京ドーム約90,472個分の広大な土地が放棄地として2020年に農林水産省から報告されているのが最新の数値になります。そのためイノシシの生息数が増え、イノシシによる被害も年々増えてきています。
引用元:農林水産省
https://www.maff.go.jp/j/nousin/tikei/houkiti/Genzyo/PDF/Genzyo_0204.pdf
被害場所について
イノシシは雑食ですが食事の80%は木の実などの草食になります。
主にドングリや昆虫、ネズミ、ヘビなどの動物も食べ、農作物ではイモ類、水稲、タケノコや柿が被害を受けやすいといわれています。
農家や家の周辺に里山がある方が被害を受ける可能性があります。
イノシシに遭遇した時の対策について
イノシシは警戒心が高い動物ではありますが、発情期(晩秋〜冬)やウリ坊といわれるイノシシの幼獣が傍にいる場合、まれに攻撃的になることもあります。
実際にイノシシに遭遇した場合の対策について紹介させていただきます。
①落ち着いて行動する
イノシシを刺激しないよう、ゆっくりした動作で後退して逃げることをおすすめします。
②幼獣(ウリ坊)には絶対に近づかない
普段は温厚なイノシシですが、ウリ坊が近くにいる場合ウリ坊を守るために人間に対しても攻撃的になります。
一般的に成獣は体重100kgを超えることもあり、鋭い犬歯が生えているため近づくことは非常に危険になります。
③攻撃しない
自分の身を守るためにイノシシに対して危害を加えることは絶対にしてはいけません。
イノシシは基本的に警戒心が強いため、刺激をしないように落ち着いて行動することをおすすめします。
④逃げ道を確保する
突然、イノシシに遭遇した場合、冷静に行動することが難しいですが、イノシシに背中を向けずに来た道を戻ったり、跳躍力のあるイノシシが届かない高さまで身近な木に登ることをおすすめします。
引用元:伊豆の国市
https://www.city.izunokuni.shizuoka.jp/nousin/shisei/nousei/yasei/inoshishi.html
毒を活用したイノシシ対策について
今回のメインテーマである、毒を活用したイノシシ対策について説明していきます。
法律について
結論、イノシシを人間が殺害する行為は鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律により禁止されています。
また、届け出を出さずに毒や劇薬を製造することも法律で禁止されているため、代替として忌避剤の設置などで対策することをおすすめします。
引用元:宇都宮大学
http://cwwm.mine.utsunomiya-u.ac.jp/question/animal_qa
尚、野生動物を狩猟目的とした捕獲は「鳥獣保護法」の中で「狩猟免許」と「狩猟者登録」が必要となると定められています。
そのため、イノシシを捕獲するための罠を仕掛けるにも免許が必要になるため、未届けの状態で一般人がイノシシに対して罠などを仕掛ける行為も非合法になります。
また、イノシシの成獣は大きい個体で160cm150kg程度といわれているため、イノシシを駆除したい方は専門業者に依頼することをおすすめします。
もし、イノシシの駆除業者についてコチラの記事でまとめていますので、ご興味のある方はご覧ください。
最後に日本には「動物愛護法」がありますが、野生動物に関して馬や牛、犬猫などの動物以外は対象には当たらず、イノシシは愛護動物の対象外となっています。
まとめ
今回はイノシシの獣害対策として毒を活用した方法について説明させていただきました。
現状はイノシシに対して、毒を活用した対策は法律により禁止されています。
さらに、危険性も高く、被害も増えている状況になるため、個人的には専門業者に依頼することが一番ベストだと考えています。
一方でイノシシに対して抑止力として視覚的な観点からフェンスなどを設置する方法は有効だと思います。
尚、久野商事では丈夫で低価格なフェンスを取り扱っています。
ご興味をお持ちの方はコチラからフェンスなどの製品や獣害被害についてお問い合わせください。