2021.10.21
お役立ちコラム 太陽光
産業用太陽光発電にかかる税金は? いくらかかるの?
皆さん、こんにちは。いつも久野商事をご利用頂き誠にありがとうございます。
今現在、世界的にSDG’sや、カーボンニュートラルなどが、とても注目されており、企業が投資先や環境を配慮して産業用太陽光発電設備を設置する方が増えています。
そこで今回は産業用太陽光発電にかかる税金について詳しく解説したいと思います。
まず初めにご存じの方は多いかと思いますが、税金について説明する前に、産業用太陽光発電とはなにか、から説明致します。
目次
産業用太陽光発電ってなに?
産業用太陽光発電は、10kW以上の容量の太陽光発電システムの事を指し、FITの売電期間も住宅用太陽光発電とは違います。
住宅用の場合、売電期間は10年ですが、産業用の場合、売電期間が20年間と大きく違い、産業用太陽光発電の方がより投資向けになります。
2022年から各高校の授業で、投資の勉強科目が増えるとも言われており、益々投資には注目が集まっています。
投資先で産業用太陽光発電を選ぶと必ず税金もかかってくるので、これから太陽光発電投資などをお考えの方は、税金の仕組みや、かかる税金を知っておくことをお勧めします。
太陽光発電にかかる税金の種類
一言で税金と言っても、様々な種類があります。
ここでは太陽光発電において発生する税金について詳しく説明したいと思います。
固定資産税
固定資産税とは、”固定資産”になる土地などに対してかかってくる税金になります。
固定資産税で一番馴染みのあるもので言うと、マイホームかと思います。
この固定資産税は、毎年かかり、家以外にも、”田”,”畑”などにもかかってきます。
さらに、固定資産税の中でも、”有形固定資産税”と”無形固定資産税”があります。
有形固定資産税は、建物など目に実際に見える資産の事で、無形固定資産税とは、目に見えない使用権や、借地権などの資産にかかってくる税金です。
太陽光発電は、この有形固定資産に該当し、固定資産税を毎年払わなくてはいけません。
では、この固定資産税は、どのように計算されているのでしょうか?
固定資産税には、機械や設備などを固定資産として使える期間、法定耐用年数が設定されています。
法定耐用年数は滅価焼却費を計上する際に利用します。
太陽光発電設備の場合、法廷耐用年数が17年で、滅価率が0.127%(初年度は0.064%)。
固定資産税の税率が、1.4%です。
仮に、太陽光発電設備を500万で購入した場合、初年度の評価額は、500万円×(1-0.064))=468万となるため、初年度の固定資産税は468万×1.4%=6万5,520円になります。
この、固定資産税の計算は前年度の滅価率にかかってくるので、毎年少しずつ額が下がってきます。
二年目以降の評価額は、468万×(1-0.127)=408万5,640円のため、固定資産税は408万5,640×1.4%=約5万7199円になります。
さらに、この評価額(課税標準額)ですが、150万を下回る場合に限り、非課税になります。
年数 | 取得価額 | 減価率 | 評価額 | 固定資産税率 | 固定資産税 |
初年度 | \5,000,000 | 0.064% | \4,680,000 | 1.4% | \65,520 |
2年目 | \4,680,000 | 0.127% | \4,085,640 | 1.4% | \57,199 |
3年目 | \4,085,640 | 0.127% | \3,566,764 | 1.4% | \49,935 |
≀ | |||||
9年目 | \1,808,610 | 0.127% | \1,578,916 | 1.4% | \22,105 |
10年目 | \1,578,916 | 0.127% | \1,378,393 | 非課税 |
法人税
法人税とは、一般的に株式会社などで行っている活動で得た年間の所得にかかってくる税金の事を指し、法人税税率は、年間の事業所得によって変わってきます。
年間の事業所得金額が800万円以下の税率は19%で、800万円を超えた分は23.2%の税率になり、法人税の税率の上限は23.2%になります。
個人で支払う所得税の税率は上限45%なので、法人税の税率が低く設定されています。
収入が1000万ほどになってくると、法人化に切り替えていく個人の方が増えてくるのは、こういった背景からになります。
太陽光発電で得た売電収入は個人の場合でも、法人の場合でも事業所得として申請が可能です。
たとえば、事業所得が3000万だった場合、法人税は下記の通りとなります。
事業所得 | 税率 | 税額 | |
800万以下の金額 | \8,000,000 | 19% | \1,520,000 |
800万以上の金額 | \22,000,000 | 23.2% | \5,104,000 |
合計 | \30,000,000 | \6,624,000 |
法人住民税
法人住民税とはその名の通り、法人が支払う住民税の事を指します。
法人住民税は、地域社会の費用について、その構成員である法人にも、個人と同様幅広く負担を求めるものです。道府県民税と市町村民税があり、事務所等を有する法人に、その事務所等が所在する都道府県及び市町村がそれぞれ課税するものです。
出展:法人住民税の概要
法人住民税には、資本金等の額、従業者数に応じて定額が課される均等割、法人税額に応じて課される法人税割があり計算も複雑の為、下記サイトのようなシミュレーションサイトを参考するのをおすすめ致します。
引用元:http://www.hasetax.com/simulation/%E6%B3%95%E4%BA%BA%E7%A8%8E%E7%AD%89%E8%A8%88%E7%AE%97%E3%82%B7%E3%83%9F%E3%83%A5%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3
不動産取得税
不動産取得税とは、土地などを購入した際に購入者に対して課税される税金で、不動産取得税は登記の有無など関係なく課税され、購入時に一回支払う税金になります。
例外として土地などが相続される場合には、不動産取得税は非課税になります。
不動産取得税の算出方法は、物件の固定資産税評価額を基準にしています。
計算式は、「固定資産税評価額×税率=不動産取得税」で、税率は基本4%ですが、土地や家屋のみ3%になります。
不動産取得税も計算シミュレーションサイトがあるので利用しましょう。
引用元:https://www.tax.metro.tokyo.lg.jp/shisan/syutokuzei.html
太陽光発電における経費
確定申告の際に、太陽光発電における経費計上はどこまで出来るのか解説していきたいと思います。
太陽光発電投資で売電して得た収入は、事業所税としても計上できますが、下記3つの条件があります
・賃借した土地に設置している
・除草が行われている
・フェンスが設置されている
上記以外の条件の場合は、雑所得になります。
雑所得の条件として発表されているのは、”余剰売電でも全量売電でも雑所得に当てはまる”とされており、雑所得の場合は管軸が国税庁。事業所得の場合は資源エネルギー庁の管轄となっており、管轄も変わってきます。
ただ、条件を上記に挙げましたが、この二つの区別の判断が個人では少し難しいので、確定申告前に税務署等に確認してから経費計上にあげるようにしましょう。
運用の際にかかる費用
太陽光発電所を運営していく際に、かかる費用も経費として計上することが可能です。
また、メンテナンスを外注した際に発生する費用、メンテナンスを行う際にかかる費用も計上できたり、太陽光発電設備周りを整備する時の費用も経費計上できます。
例えば、除草、フェンス、防草シートを敷く、こう言った事も含まれるので必ず申請し、節税対策をしっかりとしましょう。
フェンスなどに関しては、国からも設置が義務となっており、必ず必要となってくるので日頃から、そういった情報を取得して気をつけましょう。
太陽光発電設備の雑草対策についてはコチラで詳しく説明しておりますので、併せてご覧ください。
太陽光発電所のフェンス設置についてはコチラで詳しく説明しておりますので、併せてご覧ください。
太陽光発電所のメンテナンスについてはコチラで詳しく説明しておりますので、併せてご覧ください。
まとめ
ここまで産業用太陽光発電の税金について解説していきました。
太陽光発電の設置をお考えの方は、税金がどのぐらいかかるか気になる所かと思います。
太陽光発電投資は、投資としてもいいですが節税対策としても魅力がありますので
一度、検討されてみてはいかがでしょうか?
太陽光発電を設置する際に必要な、フェンスや防草シートなど経費で計上できる話をしましたが、久野商事ではすべて取り揃えており、設置も一貫して行う事ができます。
ぜひ、一度HPからお問い合わせください。