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FIT法改正によるフェンス設置義務化について徹底解説!!

更新日:2023/09/22

みなさん、こんにちは。
久野商事の久野です。

2017年4月1日より改正FIT法が施行されました。
低圧の野立て太陽光発電所へのフェンス設置が義務づけられたほか細かな追加事項が増えており、遵守事項に違反した場合は経済産業大臣による改善命令や認定取消などの処分を受ける可能性があります。

今回は改正FIT法の解説から、見直しポイントのひとつである太陽光発電所におけるフェンス設置のポイントについて説明していきます。

【固定買取制度(FIT法)について】

まずはじめに、固定買取制度(FIT法)について説明します。

FIT法の制定

2012年7月に施行された固定価格買取制度(FIT法)は、再生可能なエネルギー源を用いて発電した電気を、電気事業者が一定の期間買い取ることを義務づけた制度です。
資源が尽きず、かつCO2を排出せず環境に優しい再生可能なエネルギーの普及を促進させる目的で制定されました。

以前は50kW未満の低圧設備では柵・塀設置が明確に義務とされていませんでした。

FIT法の改正

2017年4月より施行されたFIT法の改正版です。FIT法が時間の経過や情勢の変化に伴い変更が必要になったため、低圧太陽光発電所へのフェンスおよび標識・看板の設置義務など、新たなルールが加わりました。

また、2018年11月には資源エネルギー庁から注意喚起として、改めてフェンスの義務化と設置時の注意点が公開されました。
改正FIT法については資源エネルギー庁改正FIT法新制度に関するよくある質問も併せてご確認ください。

【フェンス設置が義務化された背景について】

次に、フェンス設置が義務化された背景について説明します。

2018年に資源エネルギー庁から出された新FIT制度に基づく標識及び柵塀等の設置義務に関するお知らせ(注意喚起)には「標識及び柵塀等が未設置である旨の情報が経済産業省に多く寄せられています。ついては、未設置の事業者に対し、改めて下記のとおり注意喚起します。」と記載されており、地域住民からの標識・フェンスの設置を求める声が多かったためと推測されます。

また、資源エネルギー庁の事業計画策定ガイドライン(太陽光発電)に「地域住民との関係構築」の項目があるように、太陽光発電所を運営するうえで地域住民とのコミュニケーションや円滑な関係が重要とされています。

【フェンス設置義務違反に対する罰則について】

次に、フェンス設置義務違反に対する罰則について説明します。

現在、柵・フェンスと看板に関して設置義務を無視し、設置していない発電所には口頭による注意がされる実態調査などが行われています。
義務に違反した場合、認定取消になる可能性があります。

認定基準不適合と見なされ指導・助言の対象となる

認定事業者が認定計画に従って再生可能エネルギー発電事業を実施していないと認めるときは、経済産業大臣が改善命令を出すことができます。(改正法13条)

改善命令またはFIT認定の取消し

下記の項目いずれかに当てはまる場合、経済産業大臣は認定取消を行うことができます(改正法15条)

① 認定事業者が認定計画に従って再生可能エネルギー発電事業を行っていないとき

② 認定計画が改正法9条3項1号から4号までのいずれかに適合しなくなったとき

③ 認定事業者が改善命令に違反した場合

【フェンス設置が不要なケースについて】

次に、フェンス設置が不要なケースについて説明します。

屋根置きや屋上置きなど柵塀等の設置が困難なケース

屋根や屋上は侵入が困難なため、フェンスの設置が不要となります。

第三者が発電設備に近づくことが容易でないケース

崖や公道から一定の距離がある場合など、一般的に人が立ち入らない場所の場合は、フェンスの設置が不要となります。

営農上に支障が生じると判断されたケース

ソーラーシェアリングなどの場合、フェンスの設置により、トラクターなどの農業機器での作業に支障が生じる場合は、フェンスの設置が不要となります。
ソーラーシェアリングについてはコチラの記事もご覧ください。

【フェンスを設置するメリットについて】

次に、フェンスを設置するメリットについて説明します。

害獣対策

害獣の侵入による被害は毎年多く発生しており、猪や鹿などの害獣の侵入を防ぐことができます。

侵入防止

部外者の侵入を防ぐだけでなく、子供の侵入を阻止して太陽光発電設備などに誤って触れてしまうといった事故を未然に防げる可能性が高まります。

防犯対策

太陽光施設の中には、様々な機器があり、盗難事件なども発生します。

その中でもケーブル盗難が多くありますが、フェンスを設置するだけで盗難のリスクを下げる効果があります。
太陽光発電所における盗難についてはコチラの記事もご覧ください。

【フェンスを設置するデメリットについて】

次にフェンスを設置するデメリットについて説明します。

フェンス設置が不要な発電所でも、フェンスを設置することで、獣害対策や防犯対策をおこなうことができます。
一方でフェンスを設置した場合、フェンスの設置費用だけでなく老朽化や自然災害等で修繕や交換の費用が掛かります。
フェンスを設置する際は初期費用だけでなく、ランニングコストも踏まえて予算組みすることをおすすめします。

【フェンスを設置する際の注意事項について】

次に、フェンスを設置する際の注意事項について説明します。

外部から発電設備に触れられない距離を保つ

フェンスから手を伸ばしても発電パネルに触れられないように、距離をあけて設置する必要があります。

外部から容易に立ち入りできない高さにする

第三者の侵入を防ぐため、フェンスの高さを120㎝〜150㎝以上にする必要があります。

頑丈な素材を使用する

ロープ等の簡易なものではなく、 金網フェンスなど第三者が簡単に取り除くことができない素材にする必要があります。

出入口を施錠できるようにする

第三者が発電所内に侵入できないよう、出入口を南京錠などで施錠できるようにする必要があります。

「立入禁止」など必要事項が記載された標識を設置する

標識を設置する際の注意点として下記に掲げるものがあります。

①標識は土地の開発・造成工事の開始時、もしくは設備の設置工事開始後に掲示する。

②看板などの表示板には適切な材料を利用する。

③強風などが起きても外れないように設置する。

標識の大きさや記載内容にも触れられていますので、規定通りに作成することが必要になります。

引用元:FIT制度に基づく標識及び柵塀等の設置義務に関するお知らせ

【太陽光発電所でおすすめのフェンスについて】

次に、太陽光発電所でおすすめのフェンスについて説明します。

メッシュフェンス

網目がメッシュになっており、とても見通しの良いフェンスです。
メッシュフェンスの多くはスチール製で衝撃に強く、耐久性が高いのが特徴です。

ロールフェンス(アニマルフェンス)

主に畑などで利用されていますが、価格の安さから太陽光発電施設でも利用されることがあります。

メッシュフェンスと比べると強度も耐久性も低いですが、人があまり立ち寄らない場所で設置を検討している方や費用を抑えたい方に人気が高い製品になります。
久野商事が取り扱っているメッシュフェンス、ロールフェンスについてはコチラをご覧ください。

【フェンス選定のポイントについて】

次に、フェンス選定のポイントについて説明します。

錆びに強く、耐久性が高い

太陽光施設に設置されたフェンスは常に雨や雪などにさらされますので、錆びないようなフェンスを選ぶことをおすすめします。
また、害獣により噛み切られたり破かれるおそれがあるため耐久性の高いフェンスを選ぶことをおすすめします。

製品の価格

初期導入コストを抑えるため、なるべく安価な製品を選ぶことをおすすめします。

設置場所に適した部材

設置場所の環境に合わせたフェンスを選定しましょう。
例えば、フェンスを海沿いに設置した場合、塩害によりすぐに錆びてしまう恐れがあります。
そのため、海沿いにフェンスを設置する場合は、塩害対策仕様のフェンスを設置することをおすすめします。

また、景観条例が制定されている地区では美しい町並み・良好な都市景観を形成し保全するため、フェンスのカラーに配慮する必要があります。

見通しの良さは確保できているか

敷地内を完全に覆ってしまうと、不審者が侵入した際に外からは見えなくなってしまいます。
そのため、見通しの良いタイプのフェンスを取り付ける必要があります。

施工方法

フェンスの施工には、いくつかの方法がありますし、施工業者によってフェンス施工方法は変わります。
また、金額も変わるため、事前に複数の施工業者の相見積もり依頼することをおすすめします。

【フェンスの設置費用について】

次に、フェンスの設置費用について説明します。

フェンス単体の価格は1枚(幅1m前後)あたり、5千円~10万円程度が相場となります。
設置にかかる費用は、材料費と工事費を合わせて、1mあたり約7千円~4万円かかります。
フェンス設置の費用は利用するフェンスと設置距離や地盤の硬さなどで大きく異なります。

例えば、地盤の柔らかい場所やフェンスの強度を高めたい場合は、コンクリートブロックを利用します。
その場合、ブロック代も含め追加で5万円〜10万円程度の作業費もかかります。

【まとめ】

今回は太陽光発電所を設置する際に重要なFIT法の改正内容について、フェンス設置にクローズアップして説明させていただきました。

フェンス本体以外にも標識・看板の設置義務化など細かな追加事項が増えています。
フェンスには多くの種類があり、設置する場所や費用によって選定基準が異なります。
フェンス設置を業者に依頼する場合は工事費用もかかるため、導入実績や現場の写真等を確認し慎重に検討しましょう。

久野商事では太陽光フェンスの販売のみならず、工事も一貫して請け負っております。
その他、防草シートや太陽光パネルなどの資材も提供しておりますので、ご興味ある方はお気軽にお問い合わせください。

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この記事を書いた人

久野 将成

フェンス一筋数年。IT界からフェンス界に転生した久野です。
太陽光フェンスやアニマルフェンスについてのウンチクを中心に書いていきます。

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